こんな悩みを持っていませんか?
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W800の見た目に惹かれているけど、乗り心地や使い勝手に不安がある
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購入後に「こんなはずじゃなかった」と後悔したくない
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他の大型バイクと比べてW800を選ぶべきか迷っている
実は、W800にはクラシックな見た目の裏に、熱や重さ、制動力といった実用面での不満も存在します。
この記事ではW800のよくある不満点を徹底的に洗い出し、その解消法や他モデルとの比較も交えてわかりやすく解説します!
この記事でわかること
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W800オーナーが実際に感じている7つの不満点
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街乗りやツーリングでも快適に乗るためのカスタム方法
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Z900RSやXSR900といったライバル車との比較で見えるW800の立ち位置

購入前にしっかり「デメリット」と向き合っておきましょう。
この記事を読めば、W800が“自分にとって最適な1台かどうか”を冷静に判断できます。
W800の不満は股火鉢?夏場の熱風がひどい
クラシカルな魅力が光るW800ですが、実際のユーザーからは「熱い」「重い」「止まらない」といったリアルな不満も上がっています。
ここでは、特に多くのライダーが感じている不満点を紹介します。
購入を検討しているなら、走行性能や装備面での“弱点”を把握しておきましょう。
ポイント
- “股火鉢”問題:夏場はタンク横が50 ℃超え
- 400 kg級のクラッチスプリングで渋滞がつらい
- アップライト姿勢でも“ニーグリップ不足”で長距離疲労
- ブレーキはフローティング1枚で制動距離+18 %
- 加速は400ccネイキッド並み
- 燃費は下道28 km/L・高速22 km/L、タンク15 Lで航続300 km弱
- STREETはリセール弱め
- 10万キロが限界|錆&配線断線”が常連トラブル
“股火鉢”問題:夏場はタンク横が50 ℃超え
空冷バーチカルツインエンジンとメッキマフラーの組み合わせにより、停車中は股下からの熱がこもりやすく、タンク横の表面温度は50℃を超えることもあります。
特に夏場はシート下や内腿が焼けるような感覚になるため、「股火鉢」という不名誉な呼び名も。
ヒートガードやメッシュパンツなどの装備で軽減は可能です。
400 kg級のクラッチスプリングで渋滞がつらい
W800のクラッチレバーは純正状態での操作荷重が約15kg。
長時間の渋滞や街乗りでは握力を消耗します。
ユーザーの間では、可倒式アジャスタブルレバーへの交換で操作力を約25%軽減できるとの報告があり、実用性重視のカスタムとして人気です。
出典:価格.com
アップライト姿勢でも“ニーグリップ不足”で長距離疲労
W800はアップライトな姿勢で乗りやすい反面、タンク幅が790mmと広く、かつパッドが薄めなため内腿が滑りやすく、ニーグリップしづらいとの声が多く聞かれます。
結果としてコーナーや長距離走行で疲労が蓄積しやすく、対策として社外製タンクパッドを装着しているユーザーは46%にのぼります。
ブレーキはフローティング1枚で制動距離+18 %
W800はフロントにシングルディスク(フローティング)を採用しており、Z650RSと比較して制動距離が18%長い結果に。
放熱性も低く、峠道などでのフェード現象(制動力の低下)も指摘されています。
まとめ
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W800:60→0 km/hで15.1 m
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Z650RS:同条件で12.8 m
加速は400ccネイキッド並み
W800の0-100 km/h加速は6.6秒。
Ninja400の5.0秒と比較すると明らかにマイルドな加速性能で、「大型らしさ」を求めるとやや肩透かしを食らう印象です。
ただし、W800は鼓動感やトルクの粘りを楽しむタイプのバイクであり、速さより味わい重視のモデルと言えるでしょう。
燃費は下道28 km/L・高速22 km/L、タンク15 Lで航続300 km弱
給油1619件の実測平均によると、W800の燃費は約26.8 km/L。
下道では28 km/L、高速巡航では22 km/Lが目安です。
タンク容量が15Lとやや少なめのため、実際の航続距離は300kmに届かないことも。
燃料計がないため、長距離ツーリングでは早めの給油が推奨されます。
参考:みんカラ
STREETはリセール弱め
W800は「CAFE」「STREET」の2バリエーションがありますが、中古市場ではCAFEのほうが明らかに人気。
実際の市場流通台数は、CAFEが192台、STREETが78台と倍以上の差があり、同年式でも10〜12%ほどSTREETの価格が安い傾向があります。
10万キロが限界|錆&配線断線”が常連トラブル
10万km超えのオーナーによると、ステムベアリングやハブダンパーの交換を含めた整備費用が総額34万円に達したとの報告も。
特に、錆によるマフラー腐食や電装系トラブル(配線断線)は走行距離が伸びるにつれ頻発しやすく、寿命面ではやや不安が残ります。
W800の不満を解消するには?
ポイント
- ウインドスクリーンで高速走行を快適に!
- “股火鉢”対策はヒートガード&メッシュパンツ
- クラッチが重い?可変レバーで握力25%オフ
- 止まらない悩みは“ダブルディスク化”で解決
- もっと速く!ECU書換+スリップオンで6馬力アップ
ウインドスクリーンで高速走行を快適に!
高速巡航時の風圧とエンジン回転数の高さは、DAYTONA製スクリーンとリアスプロケットの1Tハイギヤ化で大幅に改善可能。
これにより110 km/hでの巡航時にエンジン回転数は約▲350 rpm、風圧も▲40%低下し、体への負担が減ります。
比較として、T100は6速ギアによってより余裕のある巡航が可能です。
ロングツーリングでの快適性を重視するなら、早めの対策がおすすめです。
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“股火鉢”対策はヒートガード&メッシュパンツ
夏場のW800は空冷バーチカルツイン+メッキマフラーの影響で、停車時にタンク横温度が50℃を超える“股火鉢”状態になります。
POSHのヒートシールドとコミネのメッシュパンツ(PK-718)を組み合わせることで、タンク横温度は51℃→39℃へと低下。
Interceptor 650のような発熱の少ない車種と比べても、装備次第で快適な夏ツーリングが可能です。
クラッチが重い?可変レバーで握力25%オフ
純正のクラッチレバーは約15kgの操作力が必要とされており、渋滞や街乗りで疲れやすいのが難点。
U-KANAYA TYPE-Rの可変レバーとワイヤー注油によって、必要な握力は14.8kg→11.2kgに軽減されます。
さらに軽さを求めるなら、Z650RS(8.7kg)のような軽量クラッチ車も検討候補です。
街乗りメインのライダーには積極的なレバー交換を推奨します。
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止まらない悩みは“ダブルディスク化”で解決
W800はフロントブレーキがシングルディスクのため、制動距離が伸びやすく、熱ダレも起こりやすいです。
ACTIVE製キットとbrembo4Pキャリパーの組み合わせで、60→0 km/hの制動距離は15.1m→13.0mまで短縮。
CB650R(12.8m)並みの制動性能に近づけます。
ブレーキ性能に不安があるなら、迷わずダブルディスク化を検討すべきです。
もっと速く!ECU書換+スリップオンで6馬力アップ
W800は加速力が控えめですが、ECUの書き換えとスリップオンマフラーの導入で性能アップが見込めます。
日本R&D製のECU+ヨシムラのスリップオンマフラーを組み合わせた場合、最高出力は48PS→54PS、0-100 km/h加速は6.6秒→6.0秒まで向上。
速さを求めるならXSR700(75PS)には及ばないものの、W800でも十分に満足できる走行性能を手に入れられます。
W800の不満点が気になるなら他のバイクを検討
比較項目 | W800 | Z900RS | XSR900 |
---|---|---|---|
新車価格(税込) | 1,232,000 円 | 1,397,000 円 | 1,210,000 円 |
最高出力 / 車重 | 48 PS / 226 kg | 111 PS / 215 kg | 120 PS / 193 kg |
0-100 km/h 加速 | 6.6 秒 | 3.7 秒 | 3.4 秒 |
高速巡航快適域 | 100 km/h(5速・風圧大) | 120 km/h(6速・トラコン有) | 120 km/h+クルコン標準 |
“熱”の口コミ | 股火鉢:信号待ち50 ℃超【note】https://note.com/w800_heat | ラジエター+水冷で夏も許容範囲 | 水冷+アルミフレームで最も低温 |
ポジション/足つき | シート790 mm・アップライト | 800 mm・やや前傾 | 810 mm・前傾強め |
燃費(実測平均) | 26.8 km/L【みんカラ】 | 22.1 km/L【Fuelly JP】 | 20.4 km/L【Fuelly JP】 |
リセール(3年・5千 km) | 新車比 63 % | 78 % | 69 % |
結論
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クラシック外観 × ゆったり鼓動…W800:速度より“味”を重視するなら有力
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見た目レトロ × 中身最新…Z900RS:価格差17万円でも“走り・資産価値・電子制御”が秀逸
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最軽量・最速のネオクラ…XSR900:スポーツ性能と価格バランス抜群、前傾姿勢が許容できれば◎
Z900RSは多すぎて被りまくる?実際の販売台数や売った人の実体験を紹介します
XSR900は速すぎる?実際の口コミや最高速度、初心者にもおすすめなバイクか解説します
まとめ|W800の不満点とは
W800はそのクラシカルなデザインと鼓動感で多くのファンを魅了している一方、実用面ではいくつかの課題が見受けられます。
購入を検討するなら、以下のような点を理解しておくことが重要です。
チェックリスト
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夏場の熱対策が必須
“股火鉢”と呼ばれるほどの高温で、ヒートガードや装備の工夫が求められる。 -
クラッチ操作が重く、渋滞では疲労蓄積
純正レバーは握力を消耗しやすく、交換が推奨される。 -
長距離走行でニーグリップ不足が影響
滑りやすいタンク形状のため、社外パッドの装着率も高い。 -
制動力・加速力は物足りなさあり
フロントシングルディスクによる制動距離の長さ、加速は400cc並み。 -
燃費や航続距離に限界
タンク容量と燃料計の仕様により、ツーリングでは給油タイミングに注意が必要。 -
リセール・耐久面でやや不利
STREETは市場価値が低めで、10万km超の運用にはメンテコストも大きい。
これらを踏まえた上で、それでも“鼓動”や“レトロ”を楽しみたい方にとって、W800は唯一無二の選択肢となるでしょう。