試乗で鼓動を味わい「これだ」と感じたロイヤルエンフィールドClassic350。
しかしネットの検索欄に並ぶ『壊れる』『故障率』の文字が、購入ボタンを止めたくなりますよね。
通勤で毎日使い、休日は片道100 kmを走るあなたにとって、エンストと高額修理は避けたいリスク。
この記事では、レッカーの牽引率やリコール数から壊れやすさを解説します。
記事のポイント
ロイヤルエンフィールドは国産車より10倍壊れる?
ポイント
レッカーの発生率はカワサキ車の約10倍
ロイヤルエンフィールドは、他のバイクブランドと比較して牽引(レッカー)発生率が高いというデータがあります。
特に、カワサキ車の約10〜15倍の頻度で牽引が発生しています。
もちろん、牽引されたからといってすべてが壊れているわけではありませんが、これは一つの品質指標として重要な点です。
メーカー | 牽引発生率 |
カワサキ | 0.27% |
ドゥカティ | 0.32% |
ホンダ | 0.43% |
BMW | 0.62% |
ヤマハ | 0.63% |
その他 | 0.70% |
スズキ | 0.75% |
TRIUMPH | 0.95% |
INDIAN | 0.99% |
ハーレーダビッドソン | 1.07% |
CAN-AM | 1.46% |
ロイヤルエンフィールド | 2.00% |
ロイヤルエンフィールドの牽引原因は主にバッテリーの問題で、バッテリーの品質改善や配線の見直しが信頼性を大幅に向上させる可能性があります。
バッテリーの不良や配線の問題が原因で、頻繁にレッカーを呼ばなければならないというのは、信頼性の面で懸念材料です。
参考:Motorcycle Rentals & Tours Done Right
5年間のリコール数は4件
ロイヤルエンフィールドは、日本に輸入されたバイクにおいて、5年間で計4件のリコールが発生しています。
リコールの内容は、配線不良、燃料ポンプ、制御ソフトに関するもので、これらはすべて安全性や性能に直接関わる問題です。
リコール件数を年間平均にすると、0.8件となり、中型クラスのバイクとしてはやや多めです。
リコールの内容 | 件数 |
配線不良 | 2件 |
燃料ポンプ不良 | 1件 |
制御ソフト不良 | 1件 |
これらのリコールが発生することで、ユーザーは修理費用や時間のロスが生じる可能性があり、購入後に不安を感じる要因となることがあります。
年間のメンテナンス費は8万円程度
ロイヤルエンフィールドの年間メンテナンス費は、定期点検や消耗品の交換を含めて5〜8万円程度が一般的です。
これにより、想定外の出費を避けることができますが、年間を通じて一定のメンテナンスコストがかかることを覚悟しておくべきです。
メンテナンス内容 | 金額 |
定期点検 | 1~2万円/回 |
消耗品(オイル、フィルターなど) | 2~3万円 |
故障修理費用 | 発生時に追加 |
メンテナンス費用はバイクの維持に欠かせないコストですが、これらの費用を管理することで想定外の出費を最小限に抑えることが可能です。
参考:後藤屋モーターワークス
壊れやすさ1位:電装系
ロイヤルエンフィールドのバイクは、電装系の故障が比較的多いと言われています。
特に、レギュレーターの故障が目立ち、3.0〜3.6万円の修理費用がかかることが一般的です。
この金額は、国産バイクの1.5万円前後と比較するとかなり高額で、修理費用が予想外にかかることがあります。
電装系のトラブルは、特に長距離ツーリングや通勤に影響を与える可能性があり、故障頻度が気になる方には注意が必要です。
参考:バイクパッション
壊れやすさ2位:ボルトの緩みやオイル
ロイヤルエンフィールドにもボルトの緩みやオイル漏れが発生することがあります。
特に、年間走行5,000kmのオーナーでも、半年ごとにガスケットの微漏れを修理する必要があることが報告されています。
これらの修理は、部品代が安価でも工賃がかかるため、無視できないコストとなります。
また、ネジやボルトに関しては専用の工具がないと開けられない場合があり、整備の手間が増えることもあります。
参考:Yahoo!知恵袋
レッドバロン店では品質的に扱っていないという声も
レッドバロンでは、ロイヤルエンフィールドを扱っていないという声があります。
店員によると、品質の問題がその理由だとのことです。
レッドバロン社全体の方針の可能性もありますので、ロイヤルエンフィールドを買う場合は別の店で検討しましょう。
参考:Yahoo!知恵袋
後悔した人も多い?実際の評判
ロイヤルエンフィールドについては、ポジティブな意見とネガティブな意見が分かれています。
ポジティブな意見 「デザイン、鼓動感、燃費(実測38km/L)が高評価」 「走る楽しさが80%のライダーに支持」
ネガティブな意見 「部品欠品待ちで困った」 「振動が大きい、高速巡航100km/hが限界」
特に部品の欠品待ちや高い修理費用に悩まされるユーザーが多いことから、購入後に後悔する可能性があることを認識しておくべきです。
ロイヤルエンフィールドが壊れるか不安な方は...
ポイント
他の国産車と迷う人用チェックリスト
✔ が多い人は… | Classic 350 | GB350(ホンダ) | SR400(ヤマハ) |
---|---|---|---|
デザイン&所有感 | ✔ 100 km/h以下の鼓動感とメッキタンクで“英国レトロ”を味わいたい | ー | ー |
価格重視 | ー | ✔ 60万円以内で新車+ABS+保証まで揃えたい | ー |
整備の手軽さ | ー | ✔ 空冷単気筒&国産品質で“とにかく壊れにくい”を最優先 | ー |
趣味のガレージ整備 | ✔ トラブルも“味”として自分でいじる楽しみがある | ー | ✔ キャブ調整・オイルポンプ分解などクラシック整備にワクワクする |
高速道路をよく使う | ー | ✔ 100 km/h巡航でも振動が低く疲れにくい | ー |
街乗り+足つき | ー | ✔ シート高800 mm・重心低めでUターンが楽 | ✔ 790 mm/175 kgで取り回し最軽快 |
人と被らないレア度 | ✔ 年間販売台数※が国産の1/5以下。信号待ちで“何のバイク?”と聞かれたい | ー | ー |
ノスタルジー×キック始動 | ー | ー | ✔ キックでエンジンに火を入れる儀式が欠かせない |
チェックリスト Classic 350 は「英国レトロの鼓動・レア度・趣味整備を楽しむ人」に最適 GB350 は「コスパと安心を重視し、通勤・高速巡航を両立したい人」に合う SR400 は「キック始動と往年のヤマハ哲学にロマンを感じ、軽快な街乗りを求める人」向け
価格・重量・トルクのバランスを数字で比較すると、日常の信頼性を優先するほどGB350、趣味性を優先するほどClassic 350またはSR400が光ります。
GB350に
ついては下記の記事もおすすめです。
GB350の高速走行はきつい...と思いません!体験談をたくさんご紹介します!
GB350は生産終了?買えない理由とは?2025年の予約状況をお伝えします
故障修理が年間2回起こらなければ問題ない
ロイヤルエンフィールドは、故障が年間2回以下であれば、維持費を抑えながら十分にコストパフォーマンスが高いバイクです。
例えば、クラシック350は、5年間で25,000km走行した場合、年間の維持費を計算すると以下のようになります。(購入費も含めています)
バイク | 維持費(5年間) |
ロイヤルエンフィールド クラシック350 | 約112万円 |
ホンダ CB400SF | 約148万円 |
ロイヤルエンフィールドクラシック350は、故障修理が年間2回を超えない限り、約36万円安くなるため、価格的にも魅力的です。
故障が年に1~2回程度なら、十分にコストを抑えた選択が可能です。
毎日高速長距離運転の人はやめとくべき
ロイヤルエンフィールドは、街乗りや短距離のツーリングには非常に優れたバイクですが、毎日の通勤や高速道路での長距離運転には向かない可能性があります。
向いている人 街乗りや年5,000km程度の走行 自分で簡易整備や予防交換を楽しむ 延長保証を前提に考える
向いていない人 毎日通勤に使用する 高速道路や長距離運転が多い 即納・即修理を求める
ロイヤルエンフィールドは、信頼性を重視する人や、高速道路での長距離運転を頻繁に行うライダーには向かないことがあります。
整備の手間を楽しめる方には向いていますが、無故障で長距離を快適に走りたい場合は、別のバイクを検討する方が良いでしょう。
まとめ|ロイヤルエンフィールドは国産より10倍壊れるかも?
ロイヤルエンフィールドは、クラシックなデザインや魅力的な価格で多くのライダーに支持されていますが、故障率や維持費に関しては慎重に考慮すべきポイントもあります。
以下にその要点をまとめます。
チェックリスト レッカー発生率は他のバイクブランドと比べて高く、特にバッテリーの問題が影響しているため、牽引の頻度はカワサキ車の約10倍。 5年間で4件のリコールが発生し、特に配線不良や燃料ポンプに関する問題が多いことが報告されています。 年間メンテナンス費用は約8万円で、予想外の出費が抑えられる一方、電装系の故障やオイル漏れが目立つことがあります。 レッドバロンなどでは品質問題から取扱いがないとの声もあり、購入前に慎重に選択することが重要です。 街乗りや短距離ツーリングには向いていますが、毎日の通勤や高速道路での長距離運転を頻繁に行う方には不向きといえます。
購入後の不安を減らすためには、維持費や故障リスクを把握し、自分の用途に合ったバイクかどうかを再確認することが大切です。
安全面や長期的なメンテナンスに対する準備ができていれば、十分楽しめるバイクと言えるでしょう。